ぷーらとは

1989年 ”草木染めと手織りの店”として西表島中野にて開店。
店主(須永真知子)が島の植物からいただいた「自然な色」をテーマに、
「紅露芋」「ヒルギ」「藍」「福木」「モモタマナ」などを染料とし、染め・織ったショールやテーブルセンターの他、食用廃油からリサイクルした「手作りハーブ石けん」が人気商品。

1990年 パートナーである須永秋雄と共に沖縄で初の「黒紫米」「赤米」「香米」「緑米」を栽培、米糠を使った「クッキー」稲わらを横糸に使った「のれん」等を開発、販売
※「黒紫米」は現在、西表島の特産品となっています。
フエアトレード「プレス・オールターナティブ」「シャプラニール」商品の取り扱いも同年より始め、
従来の「ヒルギ染め」を「マングローブ染め」として名付ける。

2004年 八重山初となるの沖縄県「優良県産品」に「マングローブ染 ブラウス」「マングローブ染 レースコースター」の2点が認定。
那覇市首里「龍譚通り」にてアンテナショップ「首里ぷーら」開店。
草木染め、フエアトレード、手創り服、手描きテイシャツを中心とした品揃えで、西表島店と共にセレクトショップとして展開。

2006年 道路拡張に伴い「首里ぷーら」を閉店し離島フエア等展示会販売に切り換え。

2010年 店主単独にてバングラデシュに渡り「ジュートバック」「コインパース」等オリジナルフエアトレード商品を開発・発売

2011年 首里金城町にてネット販売、西表島ぷーら企画室として染め並びにプリントテイシャツやエコバックの新作デザイン考案。

2014年 南城市玉城にて「ぷーら南城玉城店」開店

2024年 南城市玉城にて「ギャラリーカフェ」開店予定

ぷーらの草木染め

<草木染めとは>
樹皮・土・貝など、自然から染料を抽出する染色法で、現代の化学染料になる以前の古代染色です。
時間経過により色相が変化する特徴があり、繊維を丈夫にする作用もあります。
近年では、電磁波を防ぐなどの効果も期待されており長い歴史がありながら、なおかつ未知の染料とも言えます。
ぷーらの製品は草木染めの手法を用いて、劇薬等は使わず色止めには木灰・石灰・鉄をつかって染めていますので、レモン果汁・酢など酸の強い物や油・直射日光・合成洗剤などは極力避けてください。
洗濯はテイシャツ1枚に一つまみの塩をお勧めしております
スピード洗い、陰干しでお願いいたします。
染め直しもお受け致します。

<マングローブとは>
亜熱帯から熱帯にかけて、海水と淡水の混ざりあう潮間帯に生えている植物の総称です。
地元では昔ヒルギの皮から抽出した「カッチ」を染料出荷していたのをヒントに 1990年頃店主が織物や服等の染製品に展開し、マングローブ染めとして発表。

<マングローブ染めについて>
数種類のヒルギ樹皮=マングローブ植物を煮出し、時間をかけて染め重ねてゆく、茶色が主体で繊維の種類や媒染剤により染め上がりの色合いは薄茶から焦げ茶の多様なバリエイションがあります。

<マングローブ染め作業の行程>
1.ヒルギ樹皮を煮出す

2.染液を取り出す。3.布を入れ煮込み一晩漬け込む

4.石灰水に浸し色を定着させ、水洗いし乾燥させる

5.3,4の行程を3回繰り返す
6.鉄液の中に入れ模様をつけ仕上げる

<福木染>
福木の樹皮・葉を用いて染める。昔、福木染めの黄色は「黄金」色につながるという事で、
琉球王家以外の着用が許されていませんでした。

<藍染>
マングローブ染め・福木染めが樹皮を煮出して染めるのに対し、藍染めは藍草を発酵して染める。
ぷーらの藍染めは須永がデザインをし、中国雲南省で染めています。

<ぷーらの草木染め3原色>
沖縄では昔、平民が着衣で使ってはいけない色は黄色であり王族専用とされました。福木染めや顔料の黄色は晴れの日の「紅型」から「おむつ」まで使用されたそうですが、ウコンをはじめ黄色系の染料は胃や腸に良い効果をもたらす「お薬」的効果があるようです(王族は現代人のように精神的ストレスが多かったのですね)。
農民は藍を多く身につけていたのも理由があります、発酵染の藍はその匂いを嫌って毒蛇(ハブ)が近かないという「匂い」の効果を利用した「身を守るための色」だったのです。
最後にヒルギをはじめとしたマングローブ染は沿岸の海人(うみんちゅ)が魚網を染めていたという歴史があります、島のおじいに頼まれて網を染めた事がありますが、網が絹製なのに驚きました。煮ては干す事を何回も繰り返す事により「繊維を丈夫にする働き」があるのですね。
ぷーらではこの三色以外にも「グゥワバ」「琉球モモタマナ」「アカメガシワ」等島の自然を積極的に取り入れた作り手の作品も取り揃えております、草木染めの他紅型や土染め、どれも一点品なので、同じ物はありません。

<ぷーらの手創り服>
マングローブ染で人気のあるパターンを国産木綿生地を使って手創りしております。
背面は無地。前面片側に柄生地を用いております。
麻無地の服も好評です。
Lサイズなども出来ますので、詳しくはメールまたはFAXでお問い合わせください。
ぷーらの服は綿・麻・絹の天然繊維を用い、デザインは須永が担当しています。
オリジナルはもちろんアジアの服をベースにアレンジしたりと一点品が多いです、廃番品も多く時間もかかるためカタログに掲載していても欠品の場合もありますのでご了承ください。
・草木染めは「煮る」作業を繰り返しますのでファスナーやプラスチックボタン等は使えません、紐使いの服が多いのはこのためです。
・ボタンを使ったシャツは男ボタンですが服は全て男女兼用で着ていただいております。

<須永真知子略歴>
1959年 東京生まれ
1979年 東京デザイナー学院卒業
1981年 世田谷区下北沢にて友人とマクロビオテッククッキーの店(プーラ)開店
1983年 西表島に移住
1989年 ぷーら(西表島店)開店
2014年 ぷーら(南城玉城店)開店
現在  南城市玉城在住 ぷーら店主